坐骨収納型ソケット(IRC)
坐骨収納型ソケット(IRC:Ischial-Ramal Containment socket)はその名の通り坐骨結節をソケット内に収納したソケットです。
四辺形ソケットは坐骨結節が坐骨支持部に水平面上で支持されているだけでした。
そのため立脚相になると断端がソケット内で移動してしまい、骨端部がソケット内でぶつかってしまうなどのアクシデントが比較的起こりやすいという問題があります。
特に立脚相での内外側への動揺が問題となります。
立脚期の中臀筋や体幹のバランスに関しては「なんで!?トレンデレンブルグ歩行(徴候)!」で解説しておりますので、不安な方はご一読いただけるとより理解が深まるかと思います。
この問題を解決しようと開発されたのがこの坐骨収納型ソケットです。
そのため四辺形ソケットと比較しながら紹介します。
前額面での比較
坐骨収納型はソケットはM-L径(内外径)を狭めることで左右の動揺を抑えています。また外壁もより高くすることで外転筋群の優位による外転位を抑える役割もあります。
解剖の項目で“大腿部は短断端だと外転位になる傾向にある”といいました。
つまり坐骨収納型ソケットは短断端に適したソケットなのです!
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