骨折も奥が深い!?

合併症

骨折の合併症は急性期か慢性期かでいくつかあるのですが、今回はその中でも中々イメージがしづらいのではないかと思われるものを紹介します。

急性期

脂肪塞栓

大腿骨や骨盤など大きな骨が骨折した際に、骨髄内の脂肪滴が静脈に入ることで、肺や脳に塞栓を起こし、重篤な合併症となることがあります。

阻血性拘縮

腫れがひどくなり、コンパートメント内の内圧が上昇することで、血管や神経が圧迫され、血液や神経が末端まで行き届かなくなり、拘縮を引き起こします。

代表的なものでは前腕部のVolkmann(フォルクマン)拘縮や、下腿の脛骨前筋症候群などがあげられます。

慢性期

骨癒合遷延(こつゆごうせんえん)

癒合が遅れている状態です。

偽関節

骨折端の間が結合組織の癒着を起こし、痛みを伴わない異常な可動性をもつ状態です。

好発部位

  • 上腕骨外科頸
  • 手部舟状骨
  • 大腿部頸部
  • 脛骨中・下1/3
  • 踵骨

無腐性壊死

感染症以外の何らかの理由により、骨に血液が行き届かなくなることで起こる壊死です。

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