ベクトルとモーメント

モーメントの公式

モーメントは以下の公式で求めることができます。

 M:モーメント[Nm]

 r :支点と力がかかっている位置までの距離[m]

M[Nm]= r[m] × F[N]  F:かかっている[N]

この公式を使って例題を解いてみましょう!

モーメント問題 ※ 拡大可能

この釣り合っている力「F」を求めていきたいのですが、実はこれまでの知識だけではまだ解くことはできません。

 

足りない知識その1:力の公式

力にも次のような公式があります。

F:力[N]

m:質量(重さ)[kg]

F[N] = m[kg] × a[m/s2]   a:加速度[m/s2]

加速度とは“トップスピードになるまでにどれぐらいのスピードで速くなっていくか”を表したものです。

重力の場合、“重力加速度[m/s2]”という名前に変わるのですが、意味は同じです。

問題に特に指定がない場合は“10[m/s2]”として計算すれば選択肢の答えと同じか、似たような数字になるはずです(9.8[m/s2]として計算する場合もあるので)。

 

足りない知識その2:モーメントの向き

風車のときに回転する方向を確認しましたよね?

これはモーメントを計算する上で重要なポイントになるのです!

モーメントを計算するときのルール(暗黙の了解)として、“反時計回りならプラス”、“時計回りならマイナス”で計算することになっています。

 

それでは一緒に解いていきましょう!

まずは『M[Nm] = r[m] × F[N]』を使ってみましょう!

 M:モーメント[Nm]

 r :支点と力がかかっている位置までの距離[m]

M[Nm]= r[m] × F[N]  F:かかっている[N]

すると次の2つの式が出来上がります。

    • M1[Nm] = 2[m] × F[N]   ← 支点(△)より左のモーメント
    • M2[Nm] = 2[m] × F?[N] ← 支点(△)より右のモーメント

このままでは右のモーメントの力(F?)が出せないですよね?

そこで『F[N] = m[kg] × a[m/s2]』が活躍します!!(重力加速度は10[m/s2]とします。)

F:力[N]

m:質量(重さ)[kg]

F[N] = m[kg] × a[m/s2]   a:加速度[m/s2]

 

   M2[Nm] = 2[m] × F?[N]

= 2[m] × (3[kg] × 10[m/s2])

= 2[m] × 30[N]

   M2[Nm] = 60[Nm]

 

    • M1[Nm] = 2[m] × F[N]
    • M2[Nm] = 60[Nm]

 

ここで最後の知識です!

今回の問題では2つのモーメントは釣り合っています。

つまり2つのモーメントの大きさは同じなのです!

M1[Nm] = M2[Nm]

この式を変形(移行)すると

M1[Nm] – M2[Nm] = 0(モーメントの釣り合いの公式)

となります。

よって答えは

 M1[Nm] – M2[Nm] = 0

(2[m] × F[N]) – 60[Nm] = 0

  2F[Nm] = 60[Nm]

     F[N] = 30[N] ← 答え!!

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