残存機能と車椅子に求められるもの
残存している身体機能によって車椅子に求められる要素も決まってきます。
神経 | 代表的な機能 | 駆動 | 姿勢保持 | 移乗 | |
C4 | 呼吸および頸の運動 | 電動車椅子 (顎や頭部でのコントロール) |
ヘッドサポート | リクライニング, ティルティング機構の採用 |
重介助 |
C5 | 肘関節の屈曲 |
電動(簡易電動)
ノブ付、ビニールコーティングなどハンドリムを駆動しやすくした手動車椅子による平地駆動 |
頭部のバランスは保たれる
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バックサポートの張り調整などによる体幹のサポートが必要
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軽介助での側方移乗, 前後方移乗(トレンスファーボード, 跳ね上げ式アームサポート, 開き式フット・レッグサポートなどの配慮)
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C6 | 手関節の背屈 | ||||
C7 | 肘関節の伸展 |
手動車椅子
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上記の方法で自立可能
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C8 |
手指の運動
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姿勢保持
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Th1 | |||||
〜 | |||||
Th7 |
姿勢保持
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L1 |
立位での移乗可能
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L2 | 股関節の屈曲 | ||||
L3 | 膝関節の伸展 | 装具を用いた実用歩行 | ー |
あくまで“代表的な”機能として紹介しただけですので、これが上記の神経の支配機能のすべてではないことはご理解ください!
ここで考えてみていただきたいことがあります!
実用的ではないのですが、実はC5での損傷で肘関節の伸展が不可能な場合でも手動車椅子を理論上操作することが可能です。
さて、どのように操作するのでしょか?
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