遊脚期制御
続いては遊脚相での制御機能です。
こちらも機能は様々ですが、共通の目的は“足部の振り子運動のスピードを制御すること“です。
定摩擦
特徴
膝継手の軸に常に一定の摩擦が加わる機構。
屈曲時のみだけでなく伸展時にも抵抗が加わってしまうため、伸展補助装置と併用して用いることが多い。
代表的な膝継手
- 3R15 (OttoBock) など
可変摩擦
特徴
下腿の振り子運動において、必要なときに摩擦が発生する機構。
歩行速度に追従しやすい。
代表的な膝継手
- P-BASS (LAPOC) など
伸展補助装置
特徴
バネやゴムなどを用いて、膝継手の伸展補助をする機構。
伸展方向の補助になるので、屈曲方向には制限としてはたらくことがある。
代表的な膝継手
- 3R15 (OttoBock) の21B30など
空圧制御
特徴
空気は圧縮されると、ゆっくりと滑らかに抵抗がかかっていく。
そのため、急激な抵抗力を必要とするスポーツには適さない。
活動度レベル:低〜中
代表的な膝継手
短軸
- 3R92 (OttoBock)
- BASS (LAPOC) など
多軸
- 3R106 (OttoBock)
- 4P00 (Teh-Lin) など
油圧制御
特徴
油圧制御の流体は高粘度で非圧縮性であり、大きな抵抗力や瞬間的な力を発生させることができる。
そのため、スポーツに適する。
活動度レベル:中〜高
代表的な膝継手
イールディングとの組み合わせ
- 3R95 (OttoBock)
- Dolphin (LAPOC) など
バウンシングとの組み合わせ
- SWAN (LAPOC)
- TK2000 (Össur) など
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