側彎症

側彎症とは

側彎症

側彎症とは、脊椎の側方への“彎曲”と“回旋”を伴った変形のことです。

前額面における脊椎の彎曲が10°以上となった場合に側彎症と診断されます。

彎曲だけではなく回旋も伴っていることが重要になります!

 

側彎症の検査

側彎症の検査は学校と病院で受けることができます。

学校検診は皆さんの中にも受けたことがある方もいるのではないでしょうか?

学校検診

視触診

側彎症の視触診 ※ 拡大可能

以下のポイントを基準に判断していく。

  1. 両肩の高さ
  2. 両肩甲骨の高さ位置
  3. 脇線の非対称性
    (ウエストラインの形)
  4. 前屈テストにより肋骨隆起や腰部隆起を比較

モアレ検査

モアレ検査の様子 モアレ検査の投影 ※ 拡大可能

モアレ検査とは、背中から光を当て、その光によってできた縞模様を基準として、肩の高さや肩甲骨の隆起具合をみる検査方法。

X線(レントゲン)とは異なります!

病院での検査

X線検査(レントゲン)

骨の状態を撮影した後に、側彎の進行具合を判断するために“Cobb 角”と“Risser sign”という基準があります。

Cobb 角(コブ角)

※ 拡大可能

Cobb 角とは、上限の“終椎”の上縁と下限の“終椎”の下縁の成す角度のこと。

そして彎曲した脊椎の頂点を“頂椎”と呼ぶ。

また、それぞれの線に垂線を引き、その線が交差した角度が彎曲の角度となる。

上から第一のカーブを“一次カーブ”、第二カーブを“二次カーブ”と呼ぶ。

Cobb 角の大きさと治療方法の関係性は以下のようになります。

Cobb 角 20°未満 → 経過観察
Cobb 角 25°〜40° → 装具療法(保存療法)
Cobb 角 45°以上 → 手術

Risser sign(リッサーサイン)

Risser sign(リッサーサイン) ※ 拡大可能

骨は成長の過程で骨端軟骨の中心に骨(骨端核)ができ、徐々に骨端全体が骨となっていく。

Risser signとは、腸骨翼の骨端核の出現度合いを0〜5で評価し、今後の骨成長の進行程度を予測するための指標のこと。

腸骨の骨端線は成長するに従い外側から骨化が進んでいき、内側まで骨化核が出現した後、閉鎖していく。

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